コウチ ヨシクニ
Yoshikuni Kochi
河智 義邦 所属 教育学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2002/11 |
形態種別 | 研究論文 |
標題 | 法然の菩提心論と本覚思想 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 真宗学 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (第107号),122-125頁 |
概要 | 近年、本覚思想批判を展開しこれを仏教思想に非ずと、その不当性を主張するのが袴谷憲昭氏である。氏は、本覚思想とは「一切法の根底に、一なる体や真如としての本覚を据え、そのうちに一切合財を包含するという構造」のことで、多なる現象の背後・根底には一なる本質すなわち形而上的実体を認める思想のことと規定する。これはいかなる実体も認め ないとする無我の教義と抵触する非仏教説であると批判するのである。袴谷氏はこれを菩提心と同義とする。それは両者共に衆生心中に内在する霊的実体を表す概念として使用されてきたからと述べる。その観点から、袴谷氏は、法然の菩提心否定説を高く評価するのである。当論では、その内容を検証し、法然の菩提心否定論の真意を考察した。 |