ヒラバヤシ トヨキ
Toyoki Hirabayashi
平林 豊樹 所属 教育学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010/02 |
形態種別 | 研究論文(大学,研究機関等紀要) |
査読 | 査読あり |
標題 | ≪個人化された社会≫は社会的再生産を一掃するのか |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 岐阜聖徳学園大学紀要 教育学部編 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 第49集通巻(第58号),1-18頁 |
概要 | 小学校社会科の「公民的な学習」、中学校社会科の「公民的分野」、高等学校公民科の「現代社会」「政治・経済」、の教科内容学的研究である。現代の先進諸国の人々は、現代に特有な諸制度の枠内で、制度的に個別に取り扱われると同時に自ら個別に行動する(個人化)。嘗て支配的だった社会的諸範疇が諸個人を包摂し切れず、又、様々な社会的リスクが社会構造の問題としてではなく、個人の心理学的問題として扱われる様になっている。だが、現代社会では、今でも階級(階層)が社会構造の深層部分を規定している(社会移動率の相対的な低さ、社会的再生産の持続)。現代社会は、個人化と社会的再生産とが共存する時代だ。グローバル資本主義経済の中に組み込まれ、社会的再生産のメカニズムが存続する中で個人化が進展する現代の先進諸国でこそ、高度経済成長期以降に成立し諸個人の生活を下支えする制度が大変重要である。 |