クラトミ ケイ
Kuratomi Kei
蔵冨 恵 所属 教育学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 英語 |
発行・発表の年月 | 2023/02 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | Schema-driven involuntary categoric memory in depression |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | Cognitive Therapy and Research |
掲載区分 | 国外 |
巻・号・頁 | 47,pp.52-68 |
担当範囲 | 共同研究につき本人担当部分抽出不可能 |
著者・共著者 | ◎Matsumoto, N., Watson, L. A., & Kuratomi, K. |
概要 | カテゴリー記憶の過多はうつ病の脆弱性因子として知られているが,うつ病患者のカテゴリー記憶の検索増加は,随意検索課題では観察される一方で,不随意検索課題では観察されていない。そこで本研究では,うつ病の機能不全やネガティブな自己スキーマを活性化させるスキーマ関連刺激を手がかりに,不随意記憶課題においてカテゴリー記憶の増加が起こることを提案した。実験では,うつ病患者,過去うつ病患者,健常対照者を対象に,不随意記憶を測定する警戒課題を実施した。また,参加者は,各記憶特性(例えば,誘発される感情)を測定するいくつかの質問と機能不全スキーマ尺度に回答した。実験の結果,健常対照群に比べて失感情症群および過去うつ病群では,スキーマに関連した(特にネガティブな)刺激に対する不随意的なカテゴリー記憶が多く報告された。機能不全スキーマスコアは,スキーマに関連したネガティブな刺激に対して検索された不随意範疇記憶の数と正の相関があった。スキーマ関連刺激に対する不随意カテゴリー記憶は,ネガティブな誘発感情に関連しており,失感情症者はポジティブな刺激に対してより多くのネガティブな感情を経験した。これらの知見は,スキーマに基づく不随意カテゴリー記憶がうつ病の持続と再発に脆弱である可能性を示唆するものである。 |