シノヘ ケイスケ
Keisuke Shinohe
四戸 慶介 所属 外国語学部 職種 専任講師 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016/10 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | “Aesthetics of “Being Ill” in Virginia Woolf’s The Years” |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『ヴァージニア・ウルフ研究』 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 日本ヴァージニア・ウルフ協会 |
巻・号・頁 | (第33号),1-15頁 |
概要 | 本論文では、ヴァージニア・ウルフの後期の作品で、ロンドンに住む中流階級のパジター一家の1880年から1930年代にわたる歴史を描いたThe Years (1937) を扱い、作中に登場するパジター家の三世代の女性たちの病や不調の経験に焦点を当て、異なる病を通して女性の歴史的社会的立場の変化を描き分けるウルフのレトリックを考察した。 この論文が明らかにしたのは、ウルフの描く女性の病が時代の変化に対応し、重い病から日常生活の不調へと変化することで誰もが共有できる病の経験を美的経験として描いている点である。それは家父長的言説によって結び付けられてきた女性の虚弱な身体と病の関係を逆手に取り、病や不調の経験の中に美的価値を見出そうとするウルフの、家父長制に対する批判的な政治性が美学として表出した文学スタイルである。 (英語論文 総ページ数:15 ページ) |