ヨコクボ ヨシヒロ
Yoshihiro Yokokubo
横久保 義洋 所属 外国語学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2003/03 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 金澤榮の仏教観 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 岐阜聖徳学園大学仏教文化研究所紀要 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 岐阜聖徳学園大学仏教文化研究所 |
巻・号・頁 | (2),55-73頁 |
担当区分 | 責任著者 |
概要 | 本論文では、金澤栄の仏教観について、その思想的立場・朝鮮史の上で仏教の果たした役割に対しての評価を中心に考察している。まず彼が通説に反し、仏説が楊朱の説に近いと規定した上で、その根底には死に対する恐怖があり、輪廻等の説もそこから出ていると考えていたことを指摘する。さらに、彼が自身の天堂・地獄等の考えは、儒教に基づくものであって、仏教の人生観は「道理に反したもの」と考えていたことを明らかにする。つづいて、歴史家としての立場から彼が異聞奇談の重要性を認識し、また世宗・世祖による仏教尊重が政治的な目的に発するものであるとみなしていることなどから、総じてその仏教理解が哲理面よりも現実の歴史的作用に傾いており、時として肯定的な評価を下すこともあったと指摘する。さらに中国亡命後彼は儒教を中心として諸宗教を融合させる意図を持っていたが、康有為等の思想を全面的に受容したわけではないと論ずる。 |