ハマチヨ イヅミ
Izumi Hamachiyo
濱千代 いづみ 所属 教育学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1991/11 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 蓬左本「平治物語」の平仮名「え」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 解釈学(『日本語学論説資料』第28号に再録) |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 解釈学事務局 |
巻・号・頁 | (第6輯),48-54頁 |
概要 | 本稿は名古屋市蓬左文庫蔵『平治物語』に用いられている平仮名エについて,調査報告したものである。蓬左本所用の平仮名エには「衣」を字母とする現行の「え」の字体と,さらにくずれた字体と,「盈」を字母として源字の草書性を持つ字体とがあり,「え」の字体が最も多く用いられている。この結果をまず平仮名エの変遷の上で見たところ,「衣」を字母とする仮名が多用されているという点で中世から近世にかけての他資料の調査結果と一致した。次に行中・単語中のエの位置に着目した。語頭・行頭では「え」の字体が用いられ,行末を揃える場合はさらにくずれた字体が用いられる。語尾では上接の文字の形との関係で字体を選択している。このように字体に書き分けのあることを明らかにした。 |