ジョウフク マサノブ
Masanobu Joufuku
城福 雅伸 所属 経済情報学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1986/03 |
形態種別 | 学位論文(修士) |
標題 | 『唯識論同学鈔』の研究 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 龍谷大学大学院紀要 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 龍谷大学大学院紀要編集委員会 |
巻・号・頁 | 第七集 |
概要 | 本稿は修士論文の要旨である。『同学鈔』は日本唯識で最も高名な典籍である。しかしただ当時の最高峰の学説を記した典籍として扱われそれ以上は詳細に解明されたことはなかった。そこで修士論文では『同学鈔』そのものを研究した。研究の結果、従来、編集者は貞慶とされていたがそうではなく、貞慶の弟子の良算と興玄の編纂であり、特に興玄が編纂していたものを良算が継承し大部分を編纂したものであることを明らかにした。さらに巻毎の成立順や二十三年にわたって編纂されたものであること、現行の大正大蔵経本『同学鈔』の巻第六は『同学鈔』ではなく英弘の『知足鈔』巻第六であることを明らかにした。また思想的には編纂者良算が他の著作で論破している学説を『同学鈔』中に入れていることを明らかにし、このことと註記等の記述から『同学鈔』は良算の思想や当時の最高峰の学説を編纂したものではなく、一時代前の蔵俊の説を標準として蔵俊や古徳の説を学ぶ依り所、教科書的な位置づけにあるものであり貞慶・良算当時の最高の学説を収めたものではないこと等を明らかにした。本稿はこの修士論文の要旨である。 |