カノウ マサジ
Masaji Kano
加納 正二 所属 経済情報学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2000/07 |
形態種別 | その他 |
標題 | Geographical Segmentation in Japanese Bank Loan Markets 〔論文〕 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 大阪大学ディスカッション・ペーパー |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 00-08,1-53頁 |
著者・共著者 | 加納正二、筒井義郎 |
概要 | 本稿は2003年3月にRegional Science and Urban Economicsに掲載された 本稿の目的は、わが国における貸出市場が地域に分断されているかどうかを全国の地方銀行並びに信用金庫を分析の対象として検証することにある。貸出市場が県ごとに分断されているならば、貸出金利は各県の貸出需要と貸出供給によって決定されることになる。分析の結果、信用金庫は県別に貸出市場が分断されていることが示されたが、地方銀行に関しては曖昧な結果であった。また隣接県の貸出金利の間に差があることは稀であるが、遠く離れた県の金利には、しばしば差があることが示され、貸出市場は隣接県に本店がある地域金融機関の支店の活動を通じて隣接県とつながっていると推測される。 本稿の分析結果は、わが国の地方貸出市場は他地域から隔離されており、競争が欠如していると特徴づけられることを示唆している。市場分断と高い市場集中度は好ましくない高金利という結果をもたらしている。 これらの市場の改善を図っていくには、協同組織金融機関の営業地域や業務範囲に関する競争制限的な規制を廃止し、県をまたがる相互参入を促進し、競争を活発にすることが重要な課題である。 (53頁) |