ヒラバヤシ トヨキ
Toyoki Hirabayashi
平林 豊樹 所属 教育学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2001/06 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
査読 | 査読あり |
標題 | 社会学的国家論の一方向 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 年報社会学論集 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 関東社会学会 |
巻・号・頁 | (第14号),248-259頁 |
概要 | 近代国家の成立と人々の意識形成との関連を、ブルデューの理論に基づいて究明した。国家とは、物理的暴力と象徴的暴力とを独占的に行使するものであり、経済資本から象徴資本に到る迄の資本の集中点である。国家は、物理的暴力(軍事、警察)の独占と経済空間の統合(国民市場の創造)とが連携し合って生じた。この過程で官僚制化した国家は、普遍性を楯に、国家内の事物を正統化する権力を持つに到った。斯様な変動過程を通じて、国家は、国民の心性を構築した。国民も、普遍的理念に基づく国家の政策を支持し受容する限り、国民意識の形成に参加した。国家の強大な権力は、科学の自立性や独立を左右してもいる。普遍性を楯に自らの正統化を図る国家に対して、我々は、その普遍性を全ての国民に平等に齎すべく努めよとの要求を掲げつつ、社会改革を迫るべきであろう。 |