ヒラバヤシ トヨキ
Toyoki Hirabayashi
平林 豊樹 所属 教育学部 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2016/11/06 |
発表テーマ | 現代の先進諸国で教育はどの程度有効なのか----経済成長と不平等是正とを巡って---- |
会議名 | 比較文明学会大会(第34回) |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 同志社女子大学 |
概要 | 「グローバル資本主義」経済の下で、先進諸国の教育は、高い経済成長を促進するのか、経済的社会的不平等を是正するのか。教育と経済成長との関係を論じたものとして、A.セン(但し、彼は専ら発展途上国を対象とするのだが)、R.G.リンチ、L.プリチェット、神門善久、H.チャンが重要な研究成果を示す。又、社会的経済的平等を実現する手段としての教育の有効性に関しては、男女の学力格差問題や、脳科学・心理学・遺伝学の最新成果から提起される問題が論議され、1960年代以降定説となった社会理論(I.イリイチ、S.ボウルズとH.ギンタス、B.バーンスタイン、P.ブルデュー)も今以て最新研究を刺激している。これらの所説を検討した結果は、「教育の効果は限定的であり小さい」ということだ。幾つかの政策的介入が教育改革と同時に履行されれば、教育の効果が現れるかも知れない。必要な介入とは、劣位に在る社会的諸カテゴリーへの手厚い支援であり、雇用安定化政策、税制改革、などである。 |