アベ カズサ
Abe Kazusa
安部 日珠沙 所属 幼児教育学科第一部 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2019/05 |
発表テーマ | 倉橋惣三『育ての心』の童心論に関する一考察 |
会議名 | 日本保育学会 第72回大会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
概要 | 本発表の目的は、倉橋惣三『育ての心』を中心として彼の童心論に注目し、現代保育における子ども理解の一助として捉え直していくことにある。彼における保育の本質とは、子どもの心もちをして、保育者が須らく共感し、寄り添うべきものとするところにある。子どもが心もちに生きているということは、子どもにとって心もちの在り方が自身の生活の如何を左右する決定的な要素であるに他ならない。彼にとって、子どもの心もちを理解すること自体が、意義ある保育を実践するのための初動だった。彼の童心論における子どもの心とは、「省察」という子どもの目線から見た子どもの心と、「学問的幼児研究」という大人の目線から見た子どもの心との止揚的見地において、初めて窺い知りえるものである。こうした子ども理解を保育の基本・不易とする彼の言説は、私達の保育の探究に通底するものであり、現代の保育の在り方を顧みる上での示唆を与えてくれるだろう。 |