シノヘ ケイスケ
Keisuke Shinohe
四戸 慶介 所属 外国語学部 職種 専任講師 |
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発表年月日 | 2016/06 |
発表テーマ | (口頭発表)「The Voyage Outと“On Being Ill”における病気の表象」 |
会議名 | 日本英文学会関東支部 第12回 夏季大会 研究発表 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
概要 | 本発表では、ヴァージニア・ウルフの1926年のエッセイ“On Being Ill”における彼女の主張―愛や憎しみ等のこれまで文学が扱ってきた一般的なテーマに替わって、風邪や歯痛、熱、不眠、坐骨神経痛といった作品テーマとしては陽の当たらない、日常生活に埋もれた病気やその症状に焦点を当て、それらの美的価値を認め、“a daily drama of the body” を描く必要性がある―という主張を彼女の提示したひとつの美学として捉えることを目的とした。
ウルフがエッセイで提示したその病気の美学的コンセプトの再評価は、本発表のもうひとつの目的でもあるウルフの初期の小説The Voyage Out (1915) に表れるレイチェル・ヴィンレイスの病気の表象の再読の手がかりとなった。結論として、病人の身体経験の描かれ方にウルフのモダニストとしての美学とその政治性を読み取ることができる可能性を示した。 |