サトウ ヒアキ
佐藤 妃映 所属 医療保健学部 医療技術学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2010 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)におけるDNA メチル化の解析 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 日本臨床細胞学会岡山県支部会誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 29,22-23頁 |
著者・共著者 | 佐藤妃映、吉野 正 |
概要 | 悪性リンパ腫や白血病の発症には、エピジェネティクス制御機構の異常が深く関与しており、中でもDNA異常メチル化に着眼した。癌抑制遺伝子等のある特定な遺伝子のプロモーター領域のCpGアイランドにDNA異常メチル化が起こると、ゲノムの不安定性やGene-silencingを誘導して発癌に寄与すると報告されている。
成人T細胞白血病/リンパ腫(ATLL)は、急性型・リンパ腫型・慢性型・くすぶり型に分類され、HTLV-1感染後長い潜伏期間を経て発症する非常に予後不良の疾患である。この多段階発癌機構の解明を目的として、DNA異常メチル化の解析を行なった。 100症例以上のHTLV-1キャリアとATLLの各病型において、8つの遺伝子(SHP1, p15, p16, p73, hMLH1, MGMT, HCAD, DAPK)のCpG アイランドのメチル化の有無をmethylation specific PC(MSP)を用いて検討した結果、HTLV-1キャリアからATLLの発症には、特定遺伝子群のDNA異常メチル化が関与していること明らかとなった。さらに、予後との関連について検討したところ、DNA異常メチル化が独立した予後因子に成り得ることが示された。 |