シミズ ヨシヒサ
  清水 慶久
   所属   医療保健学部 医療技術学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2021/11/25
形態種別 学術論文
査読 査読あり
標題 アロマ効果の定量的評価条件の工夫と予備検討成績 -アロマ効果の定量的評価条件の工夫-
執筆形態 共著
掲載誌名 日本アロマセラピー学会誌
掲載区分国内
出版社・発行元 (一社)日本アロマセラピー学会
巻・号・頁 20(1),35-44頁
総ページ数 10
担当範囲 研究企画,生体計測・データ解析ならびに総括
担当区分 筆頭著者,責任著者
著者・共著者 清水慶久,市原清志,山田莉沙,柴田 宏
原著者 清水慶久
概要 嗅覚は自律神経との強い関連性が報告されている。近年、アロマセラピーが認知症予防や終末期医療で応用されているが、有効性の客観的な評価は不十分で、また実施法も最適化されていない。今回、我々は個人の嗅覚嗜好を考慮し、アロマに対する嗅覚反応を科学的に解析した。健常男女20名を被験者として、一定間隔で5種類のアロマを、マルチ・アロマシュータで正確に噴射し、自律神経系の周波数(HF,LF)と脳前頭部酸素飽和度(rSO2)の変化を分析した。結果は、従来コーヒーは交感神経(LF/HF)に作用するとされるが、男性では交感神経に、女性では副交感神経(HF)により強く作用した(P<0.01)。
 逆に、グレープフルーツは、男性は副交感神経に、女性は交感神経に作用した。一方、交感神経に作用するとされるペパーミントは、男性でその傾向を確認したが、女性では軽度であった。このようにアロマの種類毎に、男女で嗅覚反応が異なることが明らかとなった。アンケート調査による香りの嗜好性から、アロマ噴射後の反応を分析すると、rSO2は柑橘類を好む群ではヒノキ(樹木類)に有意に反応した(P=0.039)。一方、交感神経反応は、柑橘類を好む群ではグレープフルーツに良く反応する傾向を認めた(P=0.062)。