タカハシ サオリ   Saori Takahashi
  高橋 さおり
   所属   こども学科 所属教員
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2010/05
形態種別 学術論文
標題 留まり続ける「業」―泉鏡花「なゝもと桜」論
執筆形態 単著
掲載誌名 日本近代文学会北海道支部会報
掲載区分国内
巻・号・頁 (第13号),17-32頁
概要 不気味な容姿で登場し,清子に執着する岸田資吉に注目した分析を行い,本作品の特色を導き出した。資吉は「近代」の枠組みにおける,あるべき姿から悉く脱落し,最後の「業」である清子という報いを得て「死」という解決を図ろうとしたが,結局,その試みも失敗に終わった。資吉の執着や念は,あくまでも個人の内面に晴らされないまま留まりつづける。資吉の,清子に対する「業」のために死なないという執着や念が,資吉の内面に焦点化されて描かれていることが特色であることを指摘した。