ツジ ノリコ
Noriko Tsuji
辻 典子 所属 十文字学園女子大学 人間生活学部 食品開発学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2018/09 |
形態種別 | その他 |
標題 | 潰瘍性大腸炎を効果的に予防する腸内細菌 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 腸内細菌叢を標的にした医薬品と保健機能食品の開発 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 情報技術協会 |
概要 | 私たちの体は、腸から栄養をとりこんで生命活動を営んでおり、同時に食物や腸内細菌からさまざまな外界シグナルを受けることによって免疫-内分泌-神経機能の獲得、再生を繰り返して恒常性を維持している。さまざまなストレス(抗原や多様な微生物、物理的な刺激など)からひきおこされる炎症を防ぎながら、栄養の消化吸収と腸内微生物との共生関係を一生に渡り維持することは、動物としてもっとも優先されるべき恒常性維持機構であり、そのメカニズムが徐々に明らかとなってきている。
腸管で特徴的な抗炎症のしくみとして、食べたものに対しては免疫応答をおこしにくくなる経口免疫寛容がある。経口免疫寛容は小腸で誘導されるが、その抗炎症機能は小腸のみならず全身で発揮されることがしられており、そのしくみが破綻すると食物アレルギーやアトピーなどの発症に結びつく。小腸が端緒となる抗炎症機構は大腸の恒常性維持機構の安定化にもはたらいているようである。本項では小腸常在菌である乳酸菌に特有の抗炎症機構を中心に解説した。 |