コバヤシ ミノル   Minoru Kobayashi
  小林 実
   所属   十文字学園女子大学  教育人文学部 文芸文化学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2003/07
形態種別 研究論文
標題 『仮名読新聞』にみる物語の創出
執筆形態 単著
掲載誌名 『立教大学日本文学』
掲載区分国内
巻・号・頁 (第九十号),28-40頁
概要 明治初年代から登場した小新聞の記事の書かれ方および編集の様子を検討すると、一定の読者層が共有する日常世界を仮構する工夫がなされていることがわかる。これによって、事件が非日常的なものとして異化され、しかも唄や話芸といった形式性の明らかな「芸」の披露として文芸的要素を発揮しているのである。語りの構造も、事件の当事者性が時間構成的にも示され、読者が物語世界に入り込む工夫がおこなわれている。新聞紙面における、こうした事件の異化作用が、戯作者の復活と、記事の「つづき物」としての長編物語化をうながしたと考えられるのである。