イナダ トモアキ
Tomoaki Inada
稲田 朋晃 所属 十文字学園女子大学 機関 国際交流センター 十文字学園女子大学 機関 留学生別科 十文字学園女子大学 教育人文学部 文芸文化学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2013 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | ソウル方言話者と慶尚道方言話者による日本語アクセント核のピッチ知覚 ―知覚の離散性に注目して― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 『音声研究』第17巻第1号 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 6-15頁 |
概要 | 先行研究においては、韓国人日本語学習者が日本語の語を聞きアクセントを判断する際、母方言がアクセント聴取に影響を与えるかどうかについては、与える/与えないで議論が分かれている(鮎澤・小高1998、助川ほか1995)。本研究は、上記の点を明らかにするために、ソウル方言話者、慶尚道方言話者、日本語母語話者の3群が日本語語彙のアクセント核のピッチをどのように知覚するかを分析した。3モーラの無意味語「ナナナ」「ナーナ」のF0曲線を段階的に変化させた音声刺激を用意し、AXB同定法を用いた範疇知覚実験を行った。その結果、両刺激において、ピッチの下がり目に対する知覚の離散性は、ソウル方言話者よりも、慶尚道方言話者および日本語母語話者のほうが高いことが明らかになった。本研究は、従来の研究とは異なる手法、つまり、ピッチの下がり目に対する知覚の離散性を計測するという聴覚心理学的な手法を用いて、韓国人日本語学習者のアクセント知覚には、母方言が影響を与えているということを示唆したところに価値がある。 |