ナガタ ミズエ
Mizue Nagata
長田 瑞恵 所属 十文字学園女子大学 教育人文学部 幼児教育学科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2016/05 |
発表テーマ | 環境変化による保育の変化が子どもに与える影響(7) |
会議名 | 日本保育学会第69回大会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
発表者・共同発表者 | 田中三保子・池田りな・長田瑞恵 |
概要 | 本研究は、保育者の振り返りの語りから、震災後4年目の5歳児の様子と保育のありようを把握することを目的とした。その結果,26年度の5歳児は2歳からの3年間、安全確保のため決まりやルーティンワークが多々ある室内中心の生活を余儀なくされてきた。戸外活動はできても十分な時間はなく、室内活動を中途で止めねばならない。不思議だから、楽しそうだからものや人と関わり、仕組みを知り相手を分かるといった、自分を丸ごと投入し試行錯誤する生活を十分に送れなかった。自我が芽生え育つ時期に主体的な行動がとりにくかったのである。受け身になりがちな生活の結果、周囲に積極的、能動的に関わり、興味関心を広げ、学びを得ることが難しかったと考えられる。自分自身が行動の主体として生きる体験が乏しければ、他者や環境への関心を持ちにくく、あなた任せになりやすい。行動の主体者として子どもを支える視点が幼児期の保育には必要不可欠であるとこの事例は示している、といえるのではないだろうか。 |