モリ タツコ
MORI Tatsuko
森 立子 所属 日本女子体育大学 体育学部 ダンス学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016/03 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
査読 | 査読あり |
標題 | ノヴェールにおけるパントミム |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 「日本女子体育大学紀要」 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 第46巻,67-74頁 |
概要 | 本論は、18世紀ヨーロッパにおける舞踊理論の代表的著作として知られるジャン=ジョルジュ・ノヴェールの『舞踊とバレエについての手紙』(初版1760年)において、「パントミム」がどのようなものとして想定されているのかを、文献学的な手法に基づいて考察する試みである。 ノヴェールは「パントミム」が舞踊芸術に必要欠くべからざる要素の一つであるとしているのだが、その「パントミム」とは、技術として学ばれるものではなくむしろ、感情を起点としてそこから自然に発する身体(全体を使った)表現であるということが、本論における考察によって明らかになった。すなわち、ノヴェールの言う「パントミム」とは、演技者の一瞬一瞬の心の動きとそれに対する身体的反応に基づくものであって、パターン化された動き、およびその組み合わせ、といったものとは性質を異にしていると考えられる。この考察結果は、ノヴェールのテクストを読む際に、「パントミム」を今日のバレエにおける「マイム」と等価のものとして捉えるべきではないことを示唆するものである。 |