スズキ ノブオ
SUZUKI Nobuo
鈴木 信夫 所属 日本女子体育大学 体育学部 スポーツ科学科 職種 特任教授 |
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発表年月日 | 2013/05 |
発表テーマ | スカシシリアゲモドキにおける形態的多型の進化プロセス |
会議名 | 日本昆虫学会 昆虫DNA研究会集会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | 東京大学 |
発表者・共同発表者 | 鈴木智也、鈴木信夫、町田龍一郎、東城幸治 |
概要 | 山岳域広域に生息するシリアゲムシ目の昆虫、スカシシリアゲモドキ Panorpodes paradoxus (シリアゲモドキ科) は、体色やメスの翅の模様にたいへん多様なパターンがあることが知られている。さらに、日本の中部山岳域および青森県の個体群では、高標高域においてメスの翅が短くなる「短翅型」の存在が知られている。「短翅型」は翅の長さが以外にも、「長翅型」と多くの形態形質が異なることから、「短翅型」は別種である可能性も示唆されてきた。そこで、「長翅型」-「短翅型」個体群間に遺伝的な差異があるか遺伝子解析を行った。その結果、「長翅型」-「短翅型」がそれぞれ単系統群を構成することはなかった。また、同地域の「長翅型」と「短翅型」がそれぞれ別々に単系統を構成することはあるものの、同地域の「長翅型」と「短翅型」が単系統を構成することはなかった。
「短翅型」においては「長翅型」よりも体色が濃く、翅斑が多い傾向がみられること、これら派生的タイプは高標高域において認められることから、寒さや強風、強い紫外線などに対して適応的な種内「ecomorph」と言えるかも知れない。 |