スズキ ノブオ
SUZUKI Nobuo
鈴木 信夫 所属 日本女子体育大学 体育学部 スポーツ科学科 職種 特任教授 |
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発表年月日 | 2020/09 |
発表テーマ | イシノミ目昆虫の分子系統地理 −そのポテンシャルと単為生殖集団の起源− |
会議名 | 第31 回信州昆虫学会 (信越昆虫研究会 2020 年合同大会) |
主催者 | 信州昆虫学会 |
学会区分 | 地方学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | 信州大学松本キャンパス (松本) |
発表者・共同発表者 | 鈴木智也、鈴木信夫、東城幸治 |
概要 | ニシキイシノミ Pedetontus diversicornis は1925年に長崎県長与町でF. Silvestri によって初めて採集され、1943年に新種記載された。本種は1925年以降、採集記録が無かったが、1997年に第一発表者が東京都小金井市で再発見した。筑波大学・町田教授が同年に長崎県大村市においても本種の棲息を確認した。長崎では雌雄が採集されているが、小金井では雌しか採集されず、長崎では両性生殖、東京では単為生殖をおこなっていると考えられる。発表者らが佐賀県鹿島市および有田町で採集した同種の個体を含め、分子系統解析を実施した。イシノミ目昆虫の分子系統地理学的研究は、本研究が世界初となる。解析の結果、本種の種内には大きな遺伝的分化が認められ、過去の多良岳や黒髪山噴火が本種の遺伝的構造に大きな影響を与えたと考えられる。また、東京の単為生殖集団からは単一のハプロタイプのみが検出され、単一起源である可能性が強く支持された。さらに、現在まで東京−九州間 での本種の採集記録は無いが、東京の単為生殖集団は独自ハプロタイプを有しており、自然分布である可能性も示唆された。 |