スズキ ノブオ
SUZUKI Nobuo
鈴木 信夫 所属 日本女子体育大学 体育学部 スポーツ科学科 職種 特任教授 |
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発表年月日 | 2018/12 |
発表テーマ | 分子系統解析から迫る高山型スカシシリアゲモドキの進化史 |
会議名 | 第4 回山岳科学学術集会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
開催地名 | 信州大学 (松本) |
発表者・共同発表者 | 鈴木智也、鈴木信夫、東城幸治 |
概要 | 日本列島に広域分布するスカシシリアゲモドキは、中部山岳域および青森県八甲田山の高標高域においてメスの翅が短くなる「短翅型」が生息している。これらの「短翅型」は「長翅型」に比べ、多くの形態形質が異なることから、「短翅型」は高標高域に適応した別種である可能性も示唆されてきた。本研究では、日本列島産シリアゲモドキ類の進化プロセスの解明と、本種「長翅型」-「短翅型」個体間の遺伝的な差異の有無を確かめるため、遺伝子解析・分岐年代推定を実施した。その結果、日本列島産シリアゲモドキ類が大陸産シリアゲモドキ類と分化した年代は約15 Ma、四国・九州の高山帯・亜高山帯に分布するヒメシリアゲモドキが最も祖先的であると評価され、日本列島産シリアゲモドキ類は、西日本が起源で、 種分化を伴いながら分布域を北上させていったことが示唆された。さらに、スカシシリアゲモドキの「長翅型」-「短翅型」がそれぞれ単系統群を構成することはなく、複数地域における「短翅型」の並行進化を示す結果が得られた。分子系統解析の結果からは、スカシシリアゲモドキ種内の系統関係は、一部のサンプルを除いて山塊・地域ごとの単系統性が支持された。 |