パン ホンリ   PAN HONGLI
  潘 宏立
   所属   京都文教大学  総合社会学部 総合社会学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2006/03
形態種別 研究論文
標題 中国東南部における回族の文化変容と祖先崇拝:福建省南部回族村落における現地調査を中心にして
執筆形態 単著
掲載誌名 平安女学院大学研究年報
掲載区分国内
出版社・発行元 平安女学院大学
巻・号・頁 (第6号),59-72頁
著者・共著者 潘宏立
概要 漢民族が集中している中国東南部に、唐から宋にかけて「海路」で入ってきたアラブ・ペルシア系の商人を祖先とする回(ホイ)族が点在している。こうした回族は「陸路」から入ってきた西北内陸部の回族と異なり、周囲の漢族が圧倒的に多いため、漢族との文化的接触が古くから行われ、文化融合の程度が高い。中国東南部福建省南部の回族村落は、規模が大きく人口も多い。しかも民族意識が強い。それにもかかわらずイスラム教の信仰をほとんど失っている。1980 年代から漢文化の影響を受けた祖先祭祀が盛大に行われるようになり、イスラム伝統への「記憶」がよみがえり、民族文化を復興しようとする動きも見られる。筆者は2002 年から2004 年までの3 年間にわたって、福建省を中
心に、江蘇省、浙江省、広東省、海南省の回族社会を調査し、各地の基本状況を把握した。本文では、主に現地調査の資料に基づいて、福建省南部の回族村落における中国東南部の回族歴史、文化変容の原因と過程、民族文化復興の現状を明らかにしたい。