シミズ アキコ   Akiko Shimizu
  清水 亜紀子
   所属   京都文教大学  臨床心理学部 臨床心理学科
   京都文教大学  大学院臨床心理学研究科 博士前期課程
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2022/04/20
形態種別 研究論文(学術雑誌)
招待論文 招待あり
標題 日本ユング心理学会第9回大会 印象記
執筆形態 単著
掲載誌名 ユング心理学研究
掲載区分国内
巻・号・頁 14,199-202頁
概要 シンポジウムにおいて,ケルトの「循環」を示す渦巻は,中心が暫時的で,次の瞬間には呑み込まれており,次のものになっているように,中心を持たない無限の動きを持っており,日本人におけるこころの構造や心理療法に示唆を与える可能性があることが示唆された。また,死の世界と生の世界が行き交う時空があらわれる「サウィン(ハロウィンの起源)」の夜を皮切りに,「冬=死=闇」から「夏=生=光」が再生していくというケルトの思想には,「生と死」や「あの世とこの世」,「光と闇」を二項対立ではなく,「循環」として捉えていく発想があり,ケルト渦巻文様にも重なるように思われた。さらに,事例検討を通して,「闇」から始まり,「闇」を通り抜けてこそ「再生」があることが実感され,「循環」の出発点を「光」ではなく「闇」に置くケルトの思想には,心理療法に対する大いなる示唆があることが感じられた。