マツダ マリコ
Mariko Matsuda
松田 真理子 所属 京都文教大学 大学院臨床心理学研究科 博士後期課程 京都文教大学 臨床心理学部 臨床心理学科 京都文教大学 大学院臨床心理学研究科 博士前期課程 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2017/03 |
形態種別 | 書評論文,書評,文献紹介等 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 島薗進『宗教を物語りでほどく アンデルセンから遠藤周作へ』 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | グリーフケア研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 上智大学グリーフケア研究所 |
巻・号・頁 | (5),173-180頁 |
著者・共著者 | 松田真理子 |
概要 | 本書は宗教学の泰斗である島薗進がアンデルセンや宮沢賢治、トルストイなど近現代の童話・小説から人、あるいは動物、大自然など、この世に存在するあらゆるものに宗教性が宿っていることを丁寧に読み解いたものである。序章「宗教は物語のなかにある」から始まり、第1章「死」を超える、第2章「弱さ」と向き合う、第3章「悪」に向き合う、第4
章「苦難」を受け止める、終章「重なり合う宗教と物語の力」で構成されている。島薗が述べているように「死」「弱さ」「悪」「苦難」は人間が取り組むべき避けられぬ課題であると同時に、目をそむけがちな課題でもある。我々が忌避しがちな課題だからこそ、島薗は身近な小説や絵本を通して向かい合うという道筋をつけてくれているとも考えられる。本書で島薗が指し示しているのは、仏教、キリスト教、イスラム教といった宗教の教義や聖典の中だけではなく、我々が日常的に親しんでいる小説や絵本、童話の中にも豊かなる宗教性が息づいていることに気づかせてくれる「誘(いざな)いの門」の重要性である。 |