マツダ マリコ
Mariko Matsuda
松田 真理子 所属 京都文教大学 大学院臨床心理学研究科 博士後期課程 京都文教大学 臨床心理学部 臨床心理学科 京都文教大学 大学院臨床心理学研究科 博士前期課程 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/06/15 |
形態種別 | 書評論文,書評,文献紹介等 |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 内海健 『金閣を焼かなければならぬー林養賢と三島由紀夫』についての書評 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 心理臨床学研究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 心理臨床学科会 |
巻・号・頁 | 39(1),82-83頁 |
概要 | 本書は零度の狂気により金閣を焼いた林養賢と、天才であると同時に45歳で壮絶な割腹自殺を遂げざるを得なかった三島由紀夫の内奥について解き明かした書である。
内海氏は「症状とは他者との間で、さらにいうなら、制度との間で作られるもの」と看破している。一方、養賢は司法や精神鑑定という強い制度との接触に際しても症状を産出せず、金閣を焼いたのであり、それを内海氏は「零度の狂気」として我々に呈示している。そこには司法や医療、制度を遥かに凌駕した孤高とも呼ぶべき狂気の一形態がある。 |