シミズ アキコ
Akiko Shimizu
清水 亜紀子 所属 京都文教大学 臨床心理学部 臨床心理学科 京都文教大学 大学院臨床心理学研究科 博士前期課程 職種 准教授 |
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発表年月日 | 2020/11 |
発表テーマ | HIV陽性者に対する心理的カ ウンセリングの課題に関する研究 |
会議名 | 日本心理臨床学会第39回大会 |
主催者 | 日本心理臨床学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | ポスター |
単独共同区分 | 共同 |
国名 | 日本 |
概要 | HIV陽性者に対してカウンセリングを実施した5事例のいずれにおいても,面接開始の3~4回目で,調査協力者のセラピストに対する関係の取り方に変化が生じた。これ以前の時期には,日常の人間関係とはまったく異なる,セラピストとの曖昧な関係に投じられた調査協力者が,それを意味づけようと努力した結果,対人関係での防衛のパターンが現出することが考察された。このパターンから新たな関係を作る(危機を乗り越える)ことができた3例では,いずれも調査協力者の対象関係のテーマが,セラピストとの深い転移関係のもとで濃密に展開した。一方,中断した2事例では,調査協力者への負担が大きく,それをカウンセリング関係で乗り越えられなかったと解釈された。対象関係のテーマは,HIV陽性者においてしばしば指摘される不安,抑うつ,行動化などの問題と密接にかかわっていることが推測され,それをやり抜いていく(work through)ことが,問題の改善につながりうることが示唆された。
発表者:荒木浩子・高橋紗也子・田中史子・山本喜晴・市原有希子・大澤尚也・清水亜紀子・仲倉 高広・野田実希・山﨑基嗣・大山泰宏 |