ハヤシ マサキヨ
Masakiyo Hayashi
林 雅清 所属 京都文教大学 こども教育学部 こども教育学科 職種 教授 |
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発表年月日 | 2017/08/09 |
発表テーマ | 史料としての中国近世通俗文芸作品について ――元雑劇に描かれた社会・人物・思想を例に―― |
会議名 | 第43回宋代史研究会夏合宿 |
主催者 | 宋代史研究会 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(招待・特別) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | かんぽの宿 奈良 |
発表者・共同発表者 | 林雅清 |
概要 | 中国近世期に盛んに創作された小説や戯曲等の通俗文学・文芸作品には、様々な階層の人々の生活や風俗が描写されている。仮に作品中の物語が虚構であっても、そこに描かれた人物像や価値観、風習等が全くの虚構であるとは考えにくい。通俗的な作品とは、すなわち通俗的に人々に受容されてきた作品である。それゆえ、そこに描かれた内容は少なくとも作者や成立当時の人々の共通認識に基づくものと考えるのが妥当である。またその傾向は、識字層を中心に受容された小説よりも、舞台芸術として広く受容された戯曲作品の方が顕著に表れるものと考えられる。よって本報告では、宋代を舞台とした水滸劇である「李逵負荊」や「双献功」、世話物の「東堂老」、公案劇の「勘頭巾」、才子佳人劇の「瀟湘雨」や「鴛鴦被」、神仙道化劇の「忍字記」等の通俗的な元雑劇作品の描写を史料として検証すると同時に、文学・文芸作品を史料として読み解く意義について再考した。 |