スギモト セイコ
Seiko Sugimoto
杉本 星子 所属 京都文教大学 総合社会学部 総合社会学科 職種 教授 |
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年度 | 2014 |
科目名 | プロジェクト科目「京巨椋池野菜スイーツプロジェクト」 |
科目カテゴリー | 実習 |
実施学期 | 秋 |
履修者数 | 履修者数9 |
教育活動の振り返り | 授業の概要: 大学に隣接する巨椋池干拓地の農作物のブランド化をテーマに、実践型の教育をおこなっている京都府立京都すばる高等学校と連携し、地元農作物を使ったカフェ・メニューの創作・提案に向けて、消費者ニーズの分析やコンセプトワークによる企画と企画商品の市場導入のためのプラニング、マーケティングについて学習した後、伏見龍馬通り商店街のカフェ「月のとき」の顧客調査をおこない、具体的なメニューを提案した。
教育活動の振り返り: ① 商品開発においてすでに数々の実績のある京都すばる高等学校企画科長貴島良介教諭の指導の下で、受講生が商品開発やマーケティングの基礎についてわかりやすくまた具体的に学ぶことができ、高大連携教育のメリットが改めて認識された。 ② 受講生9名を3グループに分け、巨椋池干拓地の黒米を使った甘酒を使ったドリンク、スイーツ、フードのメニューを開発し、カフェ「月のとき」でプレゼンテーションを行い、経営者 や調理人の立場から評価をいただくことで、実践的な学びができた。 ③ 実際にカフェにメニューを提案することで、受講生のモチベーションが高まり、授業時間外にも会合をもったり自宅でメニューの試作を繰り返すなど、積極的に授業に参画した。授業での学びが目に見える形で社会につながることにより、教育効果が高まったと考えられる。 ④ ドリンク、スイーツ、フードという課題によって、製品化の難易度が異なったため、グループによる学びの充実度に差異ができた。製品化の難易度と学習の難易度はかならずしも一致しないことが、こうした実践的な学習の難しさであることが明らかになった。 教育活動の成果: 受講生は授業の振り返りにおいて、自分が思っていた以上に力をだすことができた、プロジェクトに取り組んだことで自分に自信がついたとのべている。また、本プロジェクトは、秋学期のプロジェクト科目合同発表会において最優秀賞をとったことから、学生たちはそれぞれに達成感を得ることができた。受賞は、プロジェクトをとおした学びの内容およびプレゼンへの真摯な取り組みが評価されたものと考える。 今後の課題: ① プロジェクト科目は必修科目であり、かつ履修登録は早いもの順で、受講生のほとんどは その他の授業との関連であいた時間にある科目を選択するため、授業開始時の受講生のモチベーションは必ずしも高くない。授業内容に関心のある学生が履修できるシステムを考える必要がある。 ② 本授業では、京都すばる高等学校とカフェ「月のとき」の協力により充実した学習ができたが、こうした地域連携を今後も継続していくためには、大学として地域連携のための制度をさらに整え充実させていく必要がある。 ③ 半期の授業で、実践的なプロジェクトの実施に加えて合同発表会の準備までさせなくてはならないので、一回の授業内容が盛りだくさんになり、授業時間が足りない。合同発表会は効果があるとはいえ、ほんとうに必要なのか再検討する必要があるかもしれない。 |