ノナカ キク
Kiku Nonaka
野中 喜久 所属 熊本保健科学大学 保健科学部 医学検査学科 職位 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2022/03 |
形態種別 | 研究論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | ドーパミン神経細胞に入力するグルタミン酸作動性神経終末部上のコリン作動性ニコチン様受容体(nAChR)の機能的役割 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 熊本保健科学大学研究誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (19),31-38頁 |
概要 | ラット脳黒質ドーパミン(DA)ニューロンのシナプス・ブートン標本を用いてグルタミン酸(Glu)作動性神経終末部から自発的に放出されるGlu惹起の興奮性シナプス後電流(sEPSC)を記録し、sEPSCの発生頻度、電流振幅および電流キネティクスを指標に、DAニューロンへのニコチンの直接、間接的作用を検討した。その結果、ニコチンはDAニューロンに入力するGlu作動性神経終末部から放出されるGluによって惹起されるsEPSCの発生頻度と電流振幅の増加やDAニューロン細胞体に興奮性内向き電流を発生した。したがってACh作動性ニコチン様受容体(nAChR)の分布は先行研究で明らかとなったDA神経終末部のみならずGlu作動性神経終末部とDAニューロン細胞体上にも存在することが今回明らかとなった。
またニコチンはsEPSCの活性、不活性の電流キネティクスを変化させず、またシナプス内Glu受容体にも作用しなかった。よってニコチン存在下のsEPSC電流振幅の増加はGlu作動性神経終末からのGlu放出量の増加に依存することが明らかとなった。 |