ヨコヤマ トシロウ   TOSHIRO YOKOYAMA
  横山 俊朗
   所属   熊本保健科学大学  保健科学部 医学検査学科
   職位   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2006/07
形態種別 研究論文(学術雑誌)
査読 査読あり
標題 乳房転移性腫瘍(Signet-ring cell carcinoma)の一例
執筆形態 共著
掲載誌名 日本臨床細胞学会九州連合会雑誌(0912-6600)
掲載区分国内
巻・号・頁 37,51-55頁
著者・共著者 横山 俊朗(主著), 吉田 友子, 杉島 節夫, 多比良 朋希, 山口 知彦, 河原 明彦, 豊住 康夫, 原田 博史, 有馬 信之, 杉田 保雄, 鹿毛 政義
概要 48歳女。腰痛出現の後に右乳房腫瘤を自覚した。マンモグラフィでは明らかな腫瘤影は認めないが、局所的に非対称性陰影を示した。超音波では悪性所見は認めなかった。穿刺吸引細胞診では異型を示す細胞が散在性に出現し、核偏在性円形を呈していた。核不整、核クロマチン増量も著明で、細胞質には小空胞から粘液空胞様の所見を認めた。明瞭な核小体や細顆粒状クロマチンは目立たず、硬癌および小葉癌を疑った。病理組織所見で既存の乳管上皮細胞に異型はみられず、乳管上皮周囲の間質に浸潤する円形細胞を認めた。これらは核偏在性を示し、PAS陽性の粘液空胞を有し、印環細胞癌を疑った。全身検索を行い、PETでは多くのリンパ節および部位に集積を、内視鏡では胃体上部全体に粘膜の発赤、肥厚を認め、胃生検でPoorly differentiated adenocarcinoma、signet-ring cell typeと診断した。1ヵ月後に著明な腎機能障害を認め、急速に全身状態が悪化し死亡した。