ヨコヤマ トシロウ   TOSHIRO YOKOYAMA
  横山 俊朗
   所属   熊本保健科学大学  保健科学部 医学検査学科
   職位   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2016/06
形態種別 研究論文(学術雑誌)
査読 査読あり
標題 胆嚢隆起性病変の超音波所見と病理学的検討 体外式超音波検査において腫瘍性病変の鑑別が困難であった15mm以下の病変について
執筆形態 共著
掲載誌名 超音波検査技術(1881-4506)
掲載区分国内
巻・号・頁 41(3),251-260頁
著者・共著者 水島 靖子(久留米大学医学部附属医療センター 臨床検査室), 山口 倫, 内田 政史, 内田 信治, 森田 道, 加藤 真里, 横山 俊朗, 棚町 千代子, 橋本 好司, 中島 収
概要 目的:超音波検査(US)において、胆嚢隆起性病変(15mm以下)の腫瘍性病変(癌・前癌病変)の鑑別は困難な場合が多い。今回、2007年1月から2014年12月までに、術前USで悪性を除外できず、胆嚢摘出術を施行した15mm以下の隆起性病変33例について、腫瘍性病変とさらに胆嚢癌の抽出が可能か、病理学的結果からUS所見を検討する。検討項目:(i)隆起性病変の組織型別分類;(ii)USで有茎性(Ip)・広基性(Is)に分類、腫瘍と非腫瘍におけるUS所見[平均径・部位・表面性状・内部エコー・均一性]と組織像の比較;(iii)Ip・Is周囲の表面隆起(IIa)の有無と組織像、について検討した。結果:(i)腫瘍13/33例(39%)、非腫瘍20/33例(61%)であった。非腫瘍6/20例(30%)は組織学的に慢性胆嚢炎であり、次の検討から除外した。(ii)27例における組織学的分布は、Ip型[腫瘍7/17例(41%)、非腫瘍10/17例(59%)]で、Is型[腫瘍6/10例(60%)、非腫瘍4/10例(40%)]であった。US検討項目の中でIp型病変の表面性状のみ有意差を認め、組織像もそれを反映していた[腫瘍5/7例(71%)が平滑、非腫瘍8/10例(80%)が不整(p=0.033)]。(iii)IIa病変は2/27例(7%)であったが、Ip・Is癌(各1例)の周囲に存在、主病変と同組織型の癌を認めた。結語:15mm以下のIp型腫瘍性病変の鑑別には、表面性状の所見が重要で、IIaの存在は悪性を疑う重要な所見である可能性が示唆された。 
超音波検査技術(1881-4506)41巻3号 Page251-260(2016.06)