ノボルオ イッペイ
Ippei noboruo
登尾 一平 所属 熊本保健科学大学 保健科学部 医学検査学科 職位 講師 |
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発表年月日 | 2022/04/23 |
発表テーマ | 肝細胞増殖における脱シアル化血小板の関与の可能性 |
会議名 | Thrombosis Hemostasis Research Seminar |
主催者 | 中外製薬株式会社 |
学会区分 | 研究会・シンポジウム等 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
国名 | 日本 |
開催地名 | 東京 |
開催期間 | 2022/04/23~2022/04/23 |
発表者・共同発表者 | 登尾 一平 上妻 行則 内場 光浩 |
概要 | 血小板製剤投与による肝機能改善効果は, 血小板を保管することによって生じた血小板自体の質的変化, 特に膜表面の構造および機能的変化が要因ではないかと考えられた。そこで, 本研究は保管血小板の ex vivoにおける機能的変化や膜糖タンパク発現の経時変化を解析し, さらにヒト肝癌細胞株を用いて, 血小板または上清が及ぼす影響について検証することを目的とした。その結果, 保管血小板の P-selectin 発現血小板や PS 露出血小板, さらに脱シアル化血小板の割合が増加した。また, CD41の発現に変化はみられなかったが, CD42b の発現は経時的に低下し, 上清中にはCD42b 断片が増加していた。次に, HepG2 細胞に血小板を添加したところ, 血小板未添加・血小板添加群と比較して脱シアル化血小板添加群では, HepG2 細胞の増殖に有意な差を認めた。さらに, CD42b 断片や脱シアル化 CD42b 断片を添加したところ, HepG2 細胞に対して増殖促進を示した。以上の結果より, 脱シアル化血小板、脱シアル化 CD42b の断片は, 肝細胞増殖を促進するまた、抗アポトーシス作用を持つ可能性が示唆された。 |