イワシタ マユミ
  岩下 真由美
   所属   保健医療学部 看護学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2024/03
形態種別 学位論文
査読 査読あり
標題 青年期以降に発症した1型糖尿病をもつ人のレジリエンス尺度の開発と信頼性・妥当性の検証(博士論文)
執筆形態 単著
掲載区分国内
総ページ数 61
担当区分 筆頭著者
著者・共著者 岩下真由美
概要 第1次研究で青年期以降に発症した1型糖尿病をもつ人のレジリエンスの内容を明らかにし、第2次研究で青年期以降に発症した1型糖尿病をもつ人のレジリエンス尺度を作成し、信頼性・妥当性を検証した。
【第1次研究】
本研究の目的は,青年期以降に発症したレジリエンスの内容を明らかにすることである。研究参加者は、糖尿病専門外来に通院している青年期以降に発症した1型糖尿病患者21名であった。レジリエンスの内容について、半構造化面接を行い、面接内容を質的帰納的に分析し、1型糖尿病をもつ人のレジリエンスの内容を表す記述を抽出し、コード化し、カテゴリー化した。93コードが抽出され、10カテゴリーに分類された。
【第2次研究】
本研究の目的は、青年期以降に発症した1型糖尿病をもつ人のレジリエンス尺度を作成し、信頼性・妥当性を検証することである。方法:糖尿病看護認定看護師2名および1型糖尿病患者1名に、レジリエンス尺度を確認してもらい、内容妥当性と表面妥当性を検討した。調査対象者は計272名であった。調査内容は、1型糖尿病をもつ人のレジリエンス尺度91項目と成人発症2型糖尿病の療養に伴うレジリエンス尺度の合計118項目を用いて作成した無記名自記式質問紙である。得られた回答の項目分析、最尤法プロマックス回転による因子分析を行ない、構成概念妥当性の検討をした。信頼性を確保するために、下位尺度ごとにCronbachのα係数を算出した。それぞれの尺度における合計得点について、ピアソンの相関係数を算出し、基準関連妥当性を検討した。本研究対象者は168名であった。1型糖尿病をもつ人のレジリエンス尺度87項目を用いて因子分析を行った。KMOは0.67であり、因子分析の妥当性が認められた。87項目中合計50項目が基準を満たした。1型糖尿病をもつ人のレジリエンス尺度50項目の尺度全体のCronbachのα係数は0.875であった。本尺度と成人発症2型糖尿病患者の療養に伴うレジリエンス尺度の総得点間で有意な相関があり、基準関連妥当性があることが認められた。各因子得点間の相関についても有意な相関関係が認められた。本尺度の信頼性、および内容妥当性、表面妥当性、基準関連妥当性が確認されたと考えられる。