ババ スミコ
  馬場 住子
   所属   教育学部 教育福祉学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/03/31
形態種別 学位論文
標題 フレーベル『母の歌と愛撫の歌』楽譜版の分析及び考察
―乳幼児教育教材としての今日的意義を求めて―
執筆形態 単著
掲載区分国内
出版社・発行元 大阪総合保育大学大学院
概要 大阪総合保育大学大学院 博士論文
 第1章でフレーベルの先行研究について検討し、その問題点を探るとともに、第2章でフレーベルの教育思想と方法における楽曲(歌)を伴う遊戯の意義を理論的に詳しく考察した。次に、第3章でフレーベルの『母の歌と愛撫の歌』初版に付けられた楽譜版を詳細に分析・考察した上で、第4章では現代に至る受容の過程においてドイツ、アメリカ、日本で発刊された諸版(楽譜版)との楽譜比較を通して改めて原譜(原版)の考察を行った。また、第5、jk章ではフレーベル『母の歌と愛撫の歌』において、フレーベル自身が音というものを装飾画に描いた希少な資料である数字譜について、筆者自身がその採譜を試みるともに、先行研究における採譜との比較研究を行うことによってそこに表されたフレーベルの音楽に対する教育的意図を読み取った。さらに、本論文では、この書が現代日本には見られない形態のオリジナル教育(保育)教材としての可能性を持つかについて探るため、フレーベル考案の遊び歌が、現代日本の乳幼児(とその母)における教育(保育)教材として活用できるかどうかを探るため、子育て支援の場において36か月間、また、0、1、2、3、4、5歳の全園児を対象とした一保育園では、10か月間、3、4、5歳児の預かり保育中の園児を対象とした一幼稚園では6か月間実践を行った。その結果を第6章の第1節において報告した。また、その効果を確かめるために、母子を対象に遊び歌1曲を5日間母が自宅にて実践した報告を得る調査及び保育園の71名の園児と比較対照が可能な保育園の71名の園児とを対象に、発達に関する調査を10か月間に3回実施し、その効果を第6章の第2節及び第3節、第4節で比較分析した。これらの実践及び調査結果を基に、第7章でフレーベルの遊び歌の現代における意義を考察するとともに、現代日本における乳幼児教育教材としての可能性と今後の課題について検討した。