教員紹介 | |
ヤマモト ヨシハル
山本 喜晴 所属 心理学部 心理学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2012/03 |
形態種別 | 学術論文 |
標題 | 声の伝達と〈女性の享楽〉による事例研究法の検討 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 関西国際大学心理臨床センター紀要 |
巻・号・頁 | 第5巻,43-53頁 |
概要 | 事例研究の方法論を、Lacan Jの〈女性の享楽〉の視点から論じた。Lacanは享楽をファルスや対象aに由来する欲望の禁止と定義した。しかし、晩年のLacanは〈女性の享楽〉をファルスを超えた身体経験とみなすようになった。〈女性の享楽〉は「全てではない」として経験され、集合という概念を否定する。事例研究における声は、伝達の過程で同一性を喪失するために対象aとして理解されるが、事例研究の書き手と読み手が声もしくはなんらかの体験を共有するならば、事例を読んだり書いたりする体験はファルスも対象aも超えた〈女性の享楽〉として体験される可能性が示された。 |