教員紹介 | |
イタヤマ アキラ
Itayama Akira
板山 昂 所属 心理学部 心理学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2016/09 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「厳罰志向性と賠償の有無および加害者に対する怒りの感情が量刑判断に及ぼす影響の検討」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 人間文化 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 神戸学院大学人文学会 |
巻・号・頁 | (39),33-40頁 |
概要 | 本研究では、個々人が持つ“現状の裁判は犯罪者に甘く、犯罪者をより厳しく罰するべきである”という考えの強さである「厳罰志向性」と犯罪加害者が行う被害者への「賠償の有無」、および加害者に対する怒りの感情に着目し、これらが量刑判断に及ぼす影響について検討を行った。被告人が被害者に賠償を行うことは、事件そのものの被害の重大さの評価を低めるとともに、判断者の怒り感情を低減させることで、情状酌量の余地や量刑を軽く判断させることが明らかとなった。一方、同じ事件であったとしても、個々人の持つ刑罰に対する考え方(厳罰志向性)によって、被告人に対する怒りの感情や被告人の情状酌量の余地の程度、量刑の判断に差異が生じることも明らかとなった。また、怒りの感情も情状酌量の余地と量刑に影響したことから、客観的評価が求められる裁判員裁判において、刑罰観や怒りの感情にもとづく主観的な量刑判断をしてしまう(賠償などが考慮されない)可能性が考えられた。 |