教員紹介 | |
ヨコヤマ マサヒコ
横山 雅彦 所属 国際コミュニケーション学部 グローバルコミュニケーション学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/03/25 |
形態種別 | 学術論文 |
査読 | 査読あり |
標題 | 「二つの合理主義」とアメリカの思想的伝統 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 比較文明 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 行人社 |
巻・号・頁 | (36),89-107頁 |
総ページ数 | 19 |
概要 | 1974年にノーベル経済学賞を受賞したフリードリヒ・A・ハイエクは、「進化論的合理主義」(evolutionary rationalism)と「設計主義的合理主義」(constructivist nationalism)という二つの異なる思想的伝統の絡み合いからアメリカ政治史を分析、アメリカの「自由」の理念における後者の汚染を厳しく批判し、前者に基づく建国の理念に回帰することを主張する。しかし、実はハイエクの「二つの合理主義」は、社会学者ロバート・ベラーがいう「功利主義的個人主義」(utilitarian individualism)の伝統の中における区別に過ぎず、アメリカの思想史には、もう一つ、より古いピューリタン思想に淵源を持つ「聖書的宗教」(biblical religion)の伝統が存在する。本論では、こうした特殊アメリカ的背景の中でハイエクの「二つの合理主義」を捉え直し、功利主義的個人主義の伝統と聖書的宗教の伝統の新たな接触と結合、およびそれによるアメリカ文明の変容の可能性を探った。 |