ヤザキ ヒサシ
Hisashi.YAZAKI
矢﨑 久
- 所属 松本大学 総合経営学部 総合経営学科
- 職種 教授
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2006/07 |
形態種別 | 研究論文 |
標題 | 日本社会における精神科医療の位置とそのゆくえ |
執筆形態 | 単著 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 日本精神保健福祉士協会長野県支部 |
巻・号・頁 | (第27号報) |
概要 | インフォームドコンセントの理念の原型がアメリカ病院協会で世に示されて以降わが国においても医療のあり方を見直す動きが活発におこなわれている。だがその陰には、医師のパターナリズムや医療無知に起因すると考えられる患者の側の治療に対する抵抗感、さらには医師の誠実なICの取り組みも後退させてしまうかのような責任放棄の姿勢をとる患者の存在など、潮流の妨げとなっているように思われる要素が窺える。さらに精神科医療にあっては、医学的証拠を示すことが難しいことに病識欠如とが相俟って治療拒否や中断、ひいては病状の悪化が惹起されやすい状況が窺える。また社会においては、病状の軽重問わず精神病者というだけで、これを一緒くたに不合理な話をする者として考えられがちになることも希ではないだろう。この不合理であることだけで意向を軽視することは理論的に認められないが、社会一般ではこれが論拠となっている。向後はここを正し、かつ病者の示す妄想などもひとつの文化として社会が許容することが求められると考える。 |