ヤザキ ヒサシ
Hisashi.YAZAKI
矢﨑 久
- 所属 松本大学 総合経営学部 総合経営学科
- 職種 教授
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2006/06 |
形態種別 | 研究論文 |
標題 | 精神科医療における治療モデルの限界と多文化主義思考の必要性 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 松本大学地域総合研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (第6号) |
著者・共著者 | 矢﨑久、能勢桂介 |
概要 | 精神科医療における治療モデルとしては、自らの変調を自らの問題であるとして受診する自律的受診と、変調を自覚することができず周囲の者によっていわば強制的に受診させる他律的受診に大別される。後者における判断は多数者(正常者)が少数者(病者)に対して正常/異常の判断をして治療をするのであり、この構造は二項図式で説明することができる。だがここで留意すべきは、ここでの判断は正しいと言いうるのかどうかということである。前近代的社会においては狂気はしばしば予言者などと評価されてきた。つまり視点を変えれば判断は相対的であると言えるだろう。多数者社会の構築した枠組みからでは少数派である病者は差別の対象でしかありえない。ユニバーサルデザインが叫ばれる今、双方がその境界を緩め、互いを認め合う取り組みが求められるだろう。 |