サワガキ キョウジュン
Kyojun.SAWAGAKI
澤柿 教淳
- 所属 松本大学 教育学部 学校教育学科
- 職種 教授
発表年月日 | 2024/10/05 |
発表テーマ | 南極素材の教材化に向けた基礎的研究-南極の氷に着目して- |
会議名 | 日本教材学会 第36回研究発表大会(旭川) |
主催者 | 日本教材学会 |
学会区分 | 全国学会 |
発表形式 | 口頭(一般) |
単独共同区分 | 単独 |
開催地名 | 北海道旭川 |
開催期間 | 2024/10/05~2024/10/06 |
発表者・共同発表者 | 澤柿教淳 |
概要 | 本研究の目的の第一は,対話的地球温暖化学習プログラムにおいて活用できる「南極教材」とりわけ南極の氷に着目した教材を開発すること,目的の第二は,開発した「南極教材」に期待される効果について検討することである。
まず,冷蔵庫の氷と南極の氷の基本データを取得した。その上で,先行研究を参考に「氷の気泡の観察動画」,「海水による氷床下および棚氷の融解モデル」等の教材を試作した。さらに,これらが具備する特徴について「教材の発展がコンフリクトの自立的生成に及ぼす影響」(澤柿,2020)を援用して分析,評価した。 その結果、両者の氷の温度はほぼ同じであるという事実から学習者のコンフリクトが生成される可能性があることを指摘した。また、先行研究を参考に動画教材1「南極の氷と冷凍庫の氷の温度」、動画教材2「南極の氷の気泡観察」をはじめとする5教材5を試作した。それぞれの教材について評価した結果、本教材は、学習者それぞれの探究的な学びに即した教材としての特徴を具備しているものと考えられた。具体的には、学習者による主体的な予想や操作が容易であること、既存の心象との不一致が起こるような場面が想定されていることなどが挙げられた。一方、一部の教材においては、やや説明的な教材であり、学習者一人一人のコンフリクト解消に向けて本教材がフレキシブルに発展していくといったような特徴を具備しているとは認められなかった。今後は、流入する海水の水温、流量、濃度等を主体的に調整することができるような機能を付加することが課題として残った。 |