photo
    (最終更新日:2021-04-25 19:14:01)
  アサカワ ツグヒコ   TSUGUHIKO ASAKAWA
  浅川 嗣彦
   所属   前橋工科大学  工学部 総合デザイン工学科
   前橋工科大学  附属機関 基礎教育センター
   前橋工科大学大学院  工学研究科 研究科共通(修士課程)
   職種   教授
プロフィール
■ 現在の専門分野
素粒子、原子核、宇宙線、宇宙物理にする理論 (キーワード:素粒子論、超弦理論、非可換幾何学) 
■ プロフィール
大学院修了後、基礎物理学研究所、理化学研究所、ニールスボーア研究所、北海道大学で研究に専念し、その後東北大学で教育を経験した後、本学に着任しました。その間素粒子論、特に超弦理論の数理物理学的側面を一貫して研究してきました。
■ 技術相談・講演・共同研究に応じられるテーマ
超弦理論一般 超弦理論と非可換幾何学の関係 数理物理学
■ 現在取り組んでいる研究内容
素粒子物理学は自然界の物質を構成する最小単位である素粒子とは何か、その振る舞いはどのようなものかを研究対象とする。現在までの実験から、自然界には4種類の基本的な力(相互作用)があり、このうち3つは場の量子論を用いて標準模型として定式化されている。一方、最も古くから知られている重力は古典的には一般相対論という美しい理論が独立して存在する。できるだけ少数の構成要素と基本法則に帰着する方が美しいという観点からは、4つの力は最終的には単一の力として統一されることが望ましい。それだけではなく、この両者が共に重要となる宇宙初期やブラックホールなどの現象では、両者の統一が不可欠である。しかし、特に量子力学的な重力の理論については未完成である。
そのような統一理論の候補と考えられているのが超弦理論である。これは、現在知られている全ての素粒子と相互作用は粒子ではなく、単一の「ひも」を構成要素とすることにより統一的に理解できるという発想に基づいている。またそれだけではなく、この理論は様々な数学的に美しい構造を持っているため、物理学者や数学者の関心を集めている。しかしこの理論も未完成である。
私の研究は超弦理論の完成を目指すものである。「ひも」の描像が正しいとすると、我々が一般相対論以来持っている時空に対するイメージは、非常に短距離では正しくなくなり変更を迫られる。そのような量子論的時空、ひも的時空とは何か、それを記述する幾何学は何かを見出すことが理論の完成への近道と考え、これまで研究を行ってきた。過去の研究では超弦理論のある側面に関して、非可換幾何学、量子群、一般化された幾何学などの様々な手法を用いて数理物理学的な解析を行ってきた。これらを統一した一つの幾何学的構造とは何かを知ることが現在取り組んでいる研究である。
業績
■ 著書・論文歴
1. 2018/06 論文  Commutative geometry for non-commutative D-branes by tachyon condensation Progress of Theoretical and Experimental Physics, Volume 2018, Issue 6, 1 June 2018, 063B04  (共著) 
2. 2018/03 論文  Spherical D-brane by tachyon condensation Prog. Theor. Exp. Phys. 2018, 033B01  (共著) 
3. 2015/11 論文  Gravity theory on Poisson manifold with R-flux Fortschritte der Physik 63 No.11-12 (2015) 683-704  (共著) 
4. 2015/10 論文  Topological T-duality via Lie algebroids and Q-flux in Poisson-generalized geometry   (共著) 
5. 2015/06 論文  Poisson-generalized geometry and R-flux International Journal of Modern Physics A30 No.17 (2015) 1550097  (共著) 
全件表示(24件)
■ 学会発表
1. 2019/09/12 Spherical D-braneのchargeについて(研究会「離散的手法による場と時空のダイナミクス」)
2. 2016/09 タキオン凝縮による可換・非可換空間の統一(研究会「離散的手法による場と時空のダイナミクス」)
3. 2015/09 一般化幾何学における非幾何学的フラックスとそのT双対性(研究会「離散的手法による場と時空のダイナミクス」)
4. 2015 一般化幾何学における非幾何学的フラックスとそのT双対性について(日本物理学会 2015年秋季大会)
5. 2014/09 Poisson-generalized geometry and R-flux(研究会「離散的手法による場と時空のダイナミクス」)
全件表示(6件)
■ 学歴
1. 1996/04~2001/03 京都大学大学院 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 博士課程修了 博士(理学)
2. 1992/04~1996/03 京都大学 理学部 物理学科 卒業
■ 職歴
1. 2013/04~2020/03 前橋工科大学大学院 工学研究科 研究科共通(修士課程) 准教授
2. 2013/04~2020/03 前橋工科大学 附属機関 基礎教育センター 准教授
3. 2013/04~2020/03 前橋工科大学 工学部 総合デザイン工学科 准教授
4. 2009/06~2013/03 東北大学 大学院理学研究科 助教
5. 2008/10~2009/05 北海道大学 大学院理学研究院 研究員
全件表示(12件)
■ 学内役職・委員
1. 2021/04/01~ 前橋工科大学 基礎教育センター長
2. 2019/04/01~2021/03/31 前橋工科大学 学生委員
3. 2016/04/01~2019/03/31 前橋工科大学 広報委員
4. 2013/04/01~2015/03/31 前橋工科大学 研究委員
■ 所属学会
1. 日本物理学会