ツル ヒロユキ
TSURU HIROYUKI
鶴 浩幸 所属 鍼灸学部 鍼灸学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2018/03 |
形態種別 | その他 |
標題 | 嗅覚鈍麻に対する鍼治療の1症例 |
執筆形態 | 共著 |
掲載誌名 | 理療教育研究.2018. |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 40(1),33-37頁 |
著者・共著者 | 古瀬暢達、鶴浩幸 |
概要 | 平成30年3月31日 【目的】風邪をひいた後に嗅覚鈍麻が持続した症例の鍼治療について報告する【症例】60歳女性、約1ヶ月半前に風邪をひき、においを感じなくなった。舌診:胖大・淡紅舌・薄白苔。脈診:沈・緩、臓腑弁証:肺気虚弱。鍼灸針は直径0.16mmを用い、以下の経穴に治療を行った。治療は①通竅:上星・迎香・合谷・風池・肺兪・列欠、②清頭目:脳戸、③腰部の筋緊張緩和・筋血流改善:腎兪・大腸兪などとした。鼻症状はVAS(visual analogue scale)にて評価した。【結果】約2ヶ月間に6回の治療を行った結果、VASは90㎜から40mmへと改善し、「様々なにおいを感じるようになった。」とのコメントが患者から得られた。【考察・結語】本症例の嗅覚鈍麻に対して鍼治療が有効であった可能性が示唆された。先行研究では鍼治療により鼻閉・鼻汁などの鼻症状や鼻腔通気度が改善される現象、鍼治療が抗炎症作用を有することなどが報告されており、これらの作用が症状の改善に何らかの影響を及ぼした可能性も考えられた。今後の課題として、嗅覚に対する鍼治療の効果について臨床研究を含めて詳細に検討していくことが重要と考えられた。 |