(最終更新日:2023-10-11 17:09:39)
  マツイ カヤ   MATSUI Kaya
  松井 かや
   所属   ノートルダム清心女子大学  文学部 英語英文学科
   ノートルダム清心女子大学大学院  文学研究科 英語英米文学専攻 博士前期課程
   職種   准教授
■ 教員からのメッセージ
小説には「架空の物語であること」という条件があります。だからでしょうか、「現実逃避のために本を読む」という人もたくさんいます。現実を忘れて小説の世界にのめり込むことは読書の大きな楽しみのひとつですが、小説が持つ力はそれだけではありません。小説を通して現実を見据え、考える体験を、一緒にしてみませんか。
■ 現在の専門分野
英文学、英語圏文学 
■ 学歴
1. 1991/04~1995/03 関西学院大学 文学部 英文学科 卒業 学士(文学)
2. 1997/04~2000/03 神戸市外国語大学 外国語学研究科 英語学専攻 修士課程修了 修士(文学)
■ 職歴
1. 長野県看護大学 看護学部 専任講師
2. 2012/04~ ノートルダム清心女子大学 文学部英語英文学科 講師
■ 著書・論文歴
1. 2023/03 論文  「ジョイスの「死者たち」について語る死者たち:ピーター・マーフィーの "The Dead" における戦いと語り」 ノートルダム清心女子大学紀要 外国語・外国文学編 47(1),1-13頁 (単著) 
2. 2022/03/02 論文  「戦時の空間とその変容:エリザベス・ボウエンの『相続した時計』を読む」 ノートルダム清心女子大学紀要 46(1),28-42頁 (単著) 
3. 2020/03/02 論文  「暴力の奥にあるもの:『最近の写真』と『あの薔薇を見てよ』に見るエリザベス・ボウエンのアイリッシュ・モダニズム」 ノートルダム清心女子大学紀要 44(1),25-36頁 (単著) 
4. 2017/03 著書  『言葉という謎――英米文学・文化のアポリア』   (共著) 
5. 2016/08 著書  『エリザベス・ボウエンを読む』 『エリザベス・ボウエンを読む』  (共著) 
6. 2012 著書  『亡霊のイギリス文学――豊饒なる空間』   (共著) 
7. 2010/03 論文  「Elizabeth Bowenの描く家と女性:"The New House" とThe Last Septemberを読む」 『長野県看護大学紀要』 第12巻,9-19頁 (単著) 
■ 学会発表
1. 2016/10/29 「曖昧さの魅力―モダニズム期の女性作家たち」(日本ヴァージニア・ウルフ協会第36回全国大会)
2. 2015/12/06 「Elizabeth Bowen の The Little Girls におけるノスタルジア再考」(第19回神戸市外国語大学英米学会)
3. 2013/10/19 「ボウエンが描く「動かない」女性たち」――『パリの家』を中心に」(日本英文学会中国四国支部第66回大会)
■ 所属学会
1. エリザベス・ボウエン研究会
2. 日本ヴァージニア・ウルフ協会
3. 日本英文学会
■ 研究内容紹介(学生の方へ)
20世紀のイギリスとアイルランドのモダニズム小説を研究対象とし、女性作家が戦争や時勢の変化をどのように作品の中に表現したのかを探っています。特に注目しているのは、アイルランドに入植したイギリス人を先祖に持ち、両国に居場所を持ったエリザベス・ボウエンという作家です。彼女の小説やラジオ番組の脚本、数々のエッセイを読み解くことで、彼女が戦時や戦後の人々の心の有り様をどのように捉えていたのか、また、どのような問題意識を持っていたのかを明らかにしようとしています。
■ 研究内容紹介(地域社会の方へ)
20世紀のイギリスとアイルランドのモダニズム小説を研究対象とし、女性作家が戦争や時勢の変化をどのように作品の中に表現したのかを探っています。伝統への反逆という側面を持つモダニズムという芸術運動のうねりは、アイルランドがイギリスから独立を果たす過程とも重なっています。歴史が大きく動くその時に、女性作家たちがどのような問題意識を持ち、何を記録したのか、社会に(意識的/無意識的に)何を残したのかを明らかにすることで、現代の課題に向き合うための新たな視点を得られればと考えています。