キブネ ヒサオ
Kibune HIsao
木船 久雄 所属 経済学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2003/03 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 天然ガス(LNG)の価格形成に関する考察 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 名学大論集社会科学篇 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 39-4.,39-60頁 |
概要 | 本稿は、1969年以来、日本が天然ガスとして輸入しているLNGの価格フォーミュラーとその形成過程について考察した。LNGは、天然ガスを一旦液化した後、専用船によって運ばれてくる。LNG開発には巨額な液化装置やLNG船などへの投資がかさむ。そのため、LNGの売買契約は長期契約がほとんどで、価格は「Y=a+b×原油価格」のフォーミュラーが用いられてきた。このフォーミュラーを用いることによって、LNG価格は原油価格高騰時においては、割安な燃料となるはずであった。しかし、実績データを解析すると、そうした状況は一度も経験していない。それは、産ガス国は、フォーミュラーに用いられている係数a、bを彼らのイニシアティブによって適宜、変更されてきたからである。また、LNGの主たる需要家であるわが国の電力や都市ガス事業が、料金認可される公益事業であったことも、価格引き下げの強い動機付けが欠けていたという背景も見落とせない。 |