カワムラ タカコ
KAWAMURA TAKAKO
川村 隆子 所属 現代社会学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/03 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 遊戯施設における動物管理責任 -「危険の引受け」の法理を考慮して- |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 三重中京大学地域社会研究所報 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (第20号) |
概要 | ペットブームに乗って動物とのふれあいを目的とする施設が多く設立されている。そこで、その施設で飼育されている動物から生じる損害の施設管理責任を考察した。考察には動物が檻の中で管理されている動物園と、動物とのふれあいを目的として放し飼いされた施設の事例研究を行い、英米法の「危険の引受け」の適用もあわせて考察した。 民法上の動物飼主責任は「危険責任」が原則であり、民法起草時、動物ふれあいパークのような施設の管理責任は想定外であったと推察できる。民法起草時に想定していた動物損害の被害者と違い、ふれあいを目的とする施設の利用者は、施設の利用を自身の意思で選択しているのであり、当然、放し飼い動物の社会通念上の特性や危険は、施設の一定の管理責任によって理解している考えられる。つまり、施設内に通常有する危険(ポニーの後ろに行けば蹴られる危険、犬の口に手を持っていけば咬まれる危険など)は施設利用者が引受けた危険、つまり「危険の引受け」として動物の飼い主責任を追及する過程にこの法理の適用を本稿では示唆した。 |