カワムラ タカコ
KAWAMURA TAKAKO
川村 隆子 所属 現代社会学部 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2009/03 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 動物保有者責任の歴史的編纂と危険責任の現れ |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 三重中京大学地域社会研究所報 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (第21号) |
概要 | 動物と人との関わり合いを考えると、現在ではペットと人との関わり合いが容易に考えられよう。しかし、両者の関わり合いは古く、狩猟や農耕における紀元前からの関係が脈々と続いているのである。ローマ法においては、‘actio de pauperie’(動物損害に関する訴権)により、過失に左右されることなく発生した動物損害の責任が問われ、この姿勢はその後も大きな影響を与え続けており、本稿ではその歴史的概要を示している。 とくに、ドイツでは過失を問わない危険責任として動物損害法を規定しながらも責任阻却可能性をも含む内容を成立させるに至っており、この危険責任と責任阻却可能性との混在が、動物損害法をさらに複雑にしている状況にある。 このような長い歴史観と混乱を含んだ成立過程をもつドイツ民法833条の歴史的概観は、 大きな影響を受けていると考えられるわが国の民法718条動物保有者責任のこれからの方向性を模索するための一助となると期待している。 |