ナカムラ マサミ
NAKAMURA Masami
中村 昌美 所属 法学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 1990/12 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
査読 | 査読あり |
標題 | アメリカ不動産取引契約の法的問題-カリフォルニア州書面契約制をめぐって |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 法学政治学論究 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 慶應義塾大学 |
巻・号・頁 | (第7号),325-355頁 |
概要 | アメリカの不動産取引契約はコモンローの伝統を継受する歴史的理由で、詐欺防止法の適用が廃止されず、書面の作成が強制されている。書面契約制について、カリフォルニア州法を素材として、現状と問題点を検討する。カリフォルニア州法もイギリスの詐欺防止法を継受して、広く書面契約制が現在も適用されている。しかしその適用の根拠は、カリフォルニア州に限らず、現在は説得力のあるものではない。あまりに厳格の書面作成強制は履行上多くの問題を起こした。修正法理として、判例法は書面に関する要件の解釈緩和や契約書なしにでも履行が進行した場合の禁反言の法理適用を発展させていった。現在はそれらの修正を受け入れつつ、書面制は意味あるものとして維持されている。形式主義を採用することによる、権原移転の安全への効用と短所が十分解明され、意思主義が行き過ぎていると考えられる日本法において、形式を負荷することへの問題を示した。 |