ソガ ヨシナリ
SOGA YOSHINARI
曽我 良成 所属 国際文化学部 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2008/03 |
形態種別 | 研究論文(学術雑誌) |
標題 | 「所悩」の諸相 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 名学大論集 言語・文化篇 |
掲載区分 | 国内 |
概要 | 平安時代以降の貴族の日記には、体調不良を示す用語として「所悩」という語が見える。 用例を検討すると、ちょっと調子が悪い程度の体調不良も「所悩」と表現されている一方で、 当時命に関わる病気とされていた二禁でさえも「所悩」と表現されていた。 「所悩」の部位について検討してみると、皮膚・手・足・胸・腹・歯などほとんど体のすべてに及んでいたことがわかった。部位が多岐にわかるため、その治療法も、鍼・灸などをはじめとして、温水浴や漢方薬の服用など多様であることがわかった。 また、現在でも仮病を使って仕事や学校などを休むことが見受けられるが、この時代においても、何らかの事情で公務を休むに際して「所悩」を理由にしたと、記主自身が日記に記録している例があり、この点においては今も昔も変わりがないことがわかる。 |